







ちいさな庭で
BUG Tokyo 2025
同伴分動態
Accompanied Divergences
「ちいさな庭で」
・落ち葉堆肥の切り替えし実技記録
2024~
サイズ可変
14分28秒
ビデオ
落ち葉堆肥の制作過程の協働風景を撮影しています。宮田は昨年から、生活と作品に共通するリサーチとしてコンポスト学校に通い始めました。堆肥を作ることは、世界に土を増やすことになります。人間の出した生ごみや落ち葉、刈草、モミガラ、米ぬか、鶏ふん、牛糞、かべ土などを、微生物の働きによって堆肥となり、またそれを用いて野菜を育てることに繋がってゆきます。野菜ができた後は誰かとシェアをしたり、自分で料理をして食べたりと、生活と制作行為が円環を成してゆきます。そうした展開が展示室内でも起きることを期待して、今作では実験的にスナップエンドウを栽培することになりました。
・植物と土のラグ
2024~
約60×170cm
糸(ほぼウール、シルク、
ナイロン、アクリル、モヘア等)
樹脂、裏地レーヨンネット
スナップエンドウの中央にあるラグマット作品《「ちいさな庭で」植物と土のラグ》は、来場者が腰をかけることができます。ラグマットの図柄は、宮田の家の畑で育てているねぎぼうず、ダイコン、にんじん、あずき、そして畑の様子が描かれています。
・スナップエンドウのためのネット
2025
約60cm×500cm
サイズ可変
糸、テグス
農業用のネットを編み機とかぎ針で編んだ作品です。ピンク色のネットには、憲法13条の条文から、「国民」の語を取り除いて再編成した「生命、自由及び幸福追求に対する権利」という言葉と、宮田の家で収穫したスナップエンドウの写真から抽出した柄が編み込まれています。黄色のネットに、「個が個であるための、連帯と協働」という文章に加え、パレスチナの伝統的な刺繍のモチーフであるスイカ、種の貯蔵庫と、宮田のドローイングによる白いポピーとオリーブの柄が編み込まれています。
制作の背景には宮田の、「国民」という定義への疑問と、「世界市民としてみんなと考えたい」という思いがあります。憲法の内容や、市役所や駅で人権宣言を掲げる看板がよく目に留まるようになった自身の変化についても思いを巡らせながら、そのステートメントの書かれたネットを使って、展示会場内でスナップエンドウを育てます。ステートメントに、成長していくスナップエンドウのツタが絡んでいくことは、植物との協働によって言葉に命を吹き込む試みだともいえるでしょう。会期中には、そのスナップエンドウを収穫し、会場にいる人たちと食べるイベントを企画しました。
文章
コ・キュレーション
うらあやか、野瀬綾(BUG)
展覧会詳細
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会場配布ハンドアウト
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展覧会図録 oar press より販売予定
展覧会図録予約受付中『同伴分動態』
クレジット
落ち葉堆肥の切り替えし実技記録
撮影 :福田直輝 / 編集協力 : 小山 友也 / 映像編集 :大野 高輝
スナップエンドウ
プランター製作協力:sumie、宮園夕加 / 生育アドバイス:橋本力男、
土、スナップエンドウ生育後引取り先:THE HASUNE FARM、冨永悠
写真
撮影:阪中隆文、小山友也
私のちいさな庭で巻き起こることは視点を変えるとちいさな世界ではなくなります。ここだけの話ではなくなります。会場では置かれた作品自体に腰を掛けるという行為、成長するスナップエンドウに蔓が巻き付いていくことで、鑑賞する対象が、作品でなくなり道具になります。